郡一炭鉱は、最上川の川岸にあった小さな亜炭の鉱山です。トロッコの軌間は508mmで動力車は無く、採掘した亜炭を手押しのトロッコで運搬していたとのことです。私は『BEST・トロッコ』（企画室ネコ刊）でその存在を知ったものの、つい最近まで幻のトロッコになっていました。最上川の川岸にある、というヒント以外に詳細な情報は無く、現状がどのようになっているのかさっぱり分からなかったのです。
先日、やっと炭鉱跡らしきものを見つけましたので写真をご紹介します。閉山してから長い時間が経ったらしく、変わり果てた姿になっていましたが…
 |
川沿いの道を走っていると、黒い小山を見つけました。もしかしたらズリでしょうか？
山の上は畑になっています。 |
 |
車を停め、様子を窺ってみました。地面にも石炭らしい黒いかけらが散らばっていますが、建築廃材の他に鉱山らしき遺構は見当たりません。水平坑と斜坑はどこにあったのやら… |
 |
道路から廃墟を見下ろします。恐らく炭鉱が現役だった頃から建っていたものと思われますが、元々何の建物だったのか判別できないくらいバラバラに粉砕されています。 |
 |
廃材に中にレールを見つけました。かつてここに鉄道があったことを物語る、唯一の痕跡でした。 |
 |
| 炭鉱跡と最上川を眺めてみます。『BEST・トロッコ』をお持ちの方は「4.あれ姿、手押しトロッコ」のP.60の写真と見比べてみて下さい。最上川の中州だけは、炭鉱の現役当時と同じままの姿でした。 |